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ソウル生活、始まる


6日の午後、京都のうっとうしい雨のなかを抜け出すように関空へ。30分遅れの飛行機に乗ってついたソウルは晴れで、夜空の月が大きくてとても印象的だった。
 「ソウルに着いた」と簡単に書くことはできるが、ここまでの道のりがすでに険しかった。昨年の五月に思い立って文化庁への申請やそのために必要な書類を依頼したり、審査の面接だの、そして採用されてからはVISAだ。このVISAを得るために何度もめげそうになりながら、書類を用意して大阪の領事館に出かけたり韓国に持っていったりと、いろんな人に迷惑をかけながらやってきたわけで、そうしてなんとか取ることができたものの、この時点でけっこうヘトヘトだ。まだソウルの一年が始まる前なのに。

 荷造り。チョロチョロッと衣類をまとめるだけのはずが結局スーツケースを埋め尽くし、これはなんだろう、人に例えるとどのくらいの重さになるのかというほどの重量になり、結局空港の受付で40キロになることが判明。「40キロか、すごいな」と数字を知ってその重さに感心するのもつかの間、手荷物の超過料金がかかるという。何度か海外に行ったけどそんなことは初めてで、15キロ分で一万円近くってどういうことですか。気を使ってくれた受付のお姉さんは「もしあれでしたらここで荷物を抜いて軽くしていただいてもいいのですが」と。まず「あれでしたら」の意味が不明瞭なのと、15キロ分を抜いて(たとえ数キロ分だとしても)それを抱えて飛行機に乗れるはずはなく、というよりも韓国に着いて入国拒否の予感が大ではないか。せっかく苦労して取ったVISAを無駄にするわけにはいかない。ということで、素直に即決で超過料金を支払う。だいたい40キロといえば細身のお姉さんくらいあるのではないか。とにかく重いスーツケースをゴロゴロと引っ張って移動していかなければならないのだが、これをお姉さんを乗せた台車だと思えばどうだろうと想像してみるものの、いや、だったらとにかく降りてもらえとすぐに打ち消されるのだった。しんどい。スーツケースの取っ手を握る手がすぐに限界に来る。



 「HEAVY」なんてタグ見たことがなかった。イラストの人もしんどそうだ。
 韓国の空港に着いて、バスに乗るのに持ち上げて、バスから降りるのに下ろして、そして部屋のある建物へはゆるやかな上り坂だ。この「ゆるやか」には「ゆったりとした」とか「のどかな」というニュアンスはない。「汗だくな」とか「手がしびれて」というニュアンスで受け取っていただきたい。

 住むところはいわゆる「下宿」で朝夕の食事付き、シャワー・トイレ・洗濯機が共同という、今の日本ではあまり見られなくなったが、韓国の学生街なんかではまだ多いそうだ。自分の部屋(個室)にとにかくあの重い荷物を運び込んで一息。夕食を出してもらって、荷物整理など。部屋の扉には暗証番号で開く鍵がついていて、その使い方も教わる。そういう防犯というかそういうことにはシビアな印象を受けた。別に犯罪が多いわけではないのだろうけど。ダイヤルを強く押さないと押したことにならないみたいなのが難しい。ちょっとだけ部屋を出て戻ってくると、隣の部屋から人が出てきた。大学生と思われる男性で、とてもにこやか好印象。よろしくお願いしますと握手をする。さわやかだ。上半身裸でパンツだけというのが多少ひっかかるがそれはやはり下宿だから。ぜい肉のぶよぶよした体でもないしまあよかろう。笑顔でなんか言っていたがよく分からず、ごめんなさいよく分かりませんと伝える。それで自分の部屋に入ろうとしたところやはりあの鍵をうまく開けられない。がちゃがちゃと番号を押してると、それを見かねた好青年はこうやってやるんだと教えてくれた。なるほどけっこう強く番号のところは押さないとな、ありがとうと笑顔で返して部屋に入った。
 しかしである。開けてくれたのはいいが暗証番号をなぜ君は知っていると振り返るが彼の姿はすでにない。自分の部屋に戻ったのだろう。五桁の暗証番号を間違えずに一度で。ということは、なんだ、すべての部屋が同じ番号なのか、僕の部屋の番号が知られているだけなのか。好青年なだけに悩ましい。考えるが結論は出ない。仕方がないので寝ることにする。今日はとにかく疲れたのだ。あのスーツケースでけっこうな筋トレをしたのだった。腕が筋肉痛で張っている。固めのベットと枕で、暗証番号のことはさておいてすぐに眠ってしまったのだった。
 
 七、八時間くらい寝るのかと思ったら五時間くらいで目が覚めた。朝の五時を回ったところだ。目覚めは体がかゆいと感じたからだった。かゆい。なんだこれは、もしや布団のダニではないか。それはまたきついな、と思っているとプーンと音がする。蚊だ。その黒い小動物は蚊だ。恐ろしい。もう十月だというのに、さすがに蚊がでるとは思わなかったし、だからそういう蚊よけスプレーとかの用意もない。がんばって寝ようと思うがもう無理だ。腕とか足がかゆいから。蚊かよ。なんでだよと、朝ご飯は七時から八時半のあいだだというのでもう起きてしまおう、せっかくだから久しぶりにブログを書こう更新しようと、そんなことでの長文ブログでソウル生活は幕を開けたのだった。
 だからといって毎日更新とかはないかと思われます。たまに覗いてみていただければ幸いです。

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2006年マイ・フェイバリット・ブログ | fringe blog | 2007/01/08 02:17