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『王様』が終わり広島を思い
 1月30日の広島公演最終回をもって、下鴨車窓#7『王様』は全日程を終了しました。ご覧いただいたみなさん、ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
今回の旅公演の先に選んだ広島は2年前の滞在製作からなにかと縁が続いていて、マレビトの会の創作に参加したときも取材で訪れ、いくつもの方面から関係づいている土地だ。2年前の広島滞在は1月から2月にかけての冬だったので「広島=冬」のイメージが強くて、けれどもマレビトの会で『PARK CITY』や『HIROSHIMA-HAPCHEON』の取材で訪れたのは8月6日をめぐる夏だった。両極端の季節の広島を見て、一様でない「広島」の印象が紡がれる。それぞれの季節で、さらに朝昼夜と表情も変わる。どこの街でも同じだろうが、京都だってそうだし変わりはないはずだが、わたしがよそ者だからかその表情の変わりようは印象が強くて。

平和記念公園、資料館、原爆ドームから西へ行けば、繁華街、飲み屋街、風俗街。夜の流川町は中国四国地域でもっとも大きな歓楽街になる。この変わりようも大きい。

2年前は仕事の依頼で一度きりの訪問で終わらせるにはもったいないというまったくの直観だけだった。広島は大きな都市だが、地理としては周囲に同じ規模の都市がなく、文化としては「平和都市」という看板を掲げ、あるいは背負わされ、それらのことが孤独にたたずむ都市だという印象をわたしに与える。一見、負のイメージのようであるが、わたしはそこにこそ魅力を感じているのではと、広島公演の帰りに思い至った。

なんとか自分自身の作品をこの街に持ってきたいと思った。それがなんとか果たせていまはホッとしている。作品への反応はいつものようにさまざまだ。作者のひとりよがりだと殴り書きされたアンケートもあったし、いくらでも語り合いたいという方もいた。こういうことは京都も広島も、どこの街でも同じことだ。だから観てくれた人がどうだったかを気にし始めると戸惑うだけになる。観る人は正直だから、次にわたしが作品を持って行ったときにどれだけの人が来てくれるかで前回のことはわかるだろう。

ただ、旅公演をするということについてはわたしがビギナーであることを痛感したのは確かで、それは、場所(劇場)が変われば作品を上演する環境が変わるのも当然だが、それにわたしがうまくついていけていないということだ。俳優たちの演技は安定しているのに、それを最善のカタチで客席とつなぐことにはまだまだ勉強が必要だと思った。

京都が拠点であることに変わりはないけれど、さまざまな地域を行き来するなかで自分が立つ場所と見える世界が伸び縮みしていて、その運動は大きくなっている。意欲と不安と期待とで眩暈を覚えつつも、次の一歩を踏み出したい気持ちは確かにある。

下鴨車窓の次回公演は夏です。今後ともよろしくお願いいたします。

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